参議院議員 あさお慶一郎先生

　私は、幼少期と中学、そして大学院の時代にボストン・ワシントン、バンクーバー、シリコンバレーと三度海外で暮らす機会に恵まれました。大学生、社会人になった際には、父が大使として赴任している国に遊びに行き、後に全日本司厨士協会の役員としても活動されたシェフの料理も何度も堪能する機会に恵まれました。

　海外での思い出の料理は、大使として赴任先に随行頂いたシェフの彫った氷の彫刻の上に載せられた、お刺身です。毎年、伊勢佐木町で行われる氷の彫刻に出典される作品に勝るとも劣らない立派な、彫刻の上に載せられたお刺身の見事さは今でも忘れられません。

　また、中学三年の一年間は、先に海外から日本に帰って上大崎にある母の妹に当たる叔父叔母の家に寄宿しておりましたが、その叔父が大変なグルメで色々な所に連れて行ってくれました。ある時、叔父のお母様が入院をしているので、弁当を届けてくれと新橋の京味に、もう４０年位前にお使いで寄りました。そのときに、今は亡き西さんに剥いて頂いたおやつのマンゴーの味も忘れられません。こんな美味しいものがあるのだと思いました。

　やはり、料理はおもてなしであり、作る方の気持ちです。司厨士協会の皆様のおもてなしの心で、是非、日本の西洋料理を世界に更にひろめて頂ければと思います。